アセスメントは看護過程の中の一つで「客観的評価・査定」を指します。
きのこさん
アセスメント出来ていない!と言われました。
どうしたらいいの。
看護学生時代の私は、アセスメントを理解するまでかなりの時間を要し、記録を書いてたら朝!なんてことがありました。
看護過程やアセスメントって、言葉や概念は理解しているのに、いざ実践しようと思うと、手が止まってしまうんですよね。
この記事では、20年以上現場で働き、学生指導を現役担当している私だから知っている「アセスメント」のコツをご紹介します。
この記事を読むと、
看護過程の「アセスメント」が取り組みたくなります
この記事は次のような人におすすめ!
・看護師を目指している人
・看護師の仕事に興味がある人
・看護師の実情を知りたい人
・看護実習に行きたくない人
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アセスメントの書き方
ひとまず、SとOを片付ける(情報収集する)
アセスメントは看護過程の中の一つであり、多くの現場ではSOAPで記録されます。
看護過程とは:看護診断、アセスメント、看護計画、看護の実施、評価のこと
↑今回はこの中のアセスメントについてお話します
看護理論とは:体系的に看護の考え方や見方をまとめたもの
↑私流に要約すると、看護理論は分析ツールのことです。
SOAPとは :「Subject(主観的情報)」、「Object(客観的情報)」、
「Assessment(評価)」、「Plan(計画)」のこと
S(主観的情報)収集のコツ
簡便な表現をすると、Sは患者さんが話したことすべてを差します。
ポイントは、
・ありのままを書くこと
・情報を取るときは、あらかじめ質問する内容をメモしていく
・患者が話したくないこと無理に聞かなくてよい
ありのままを書くこと
話が長い方の話を要約していませんか?
患者さんの話しに主観的な視点が入るので、ありのままを記載しましょう。
また、関係がある会話のみを書くように心がけましょう。
情報を取るときは、あらかじめ質問する内容をメモしていく
学生時代、実習で「天気の話から、命に関わることを聞く流れがわからない。」とよく無言になってました。
患者さんは人生の先輩です。
わたしの浅はかな上辺コミュニケーションは完全に見透かされていました。
その時に理想は自然な流れからコミュニケーション、今は目指す努力をしようと学びました。
目的から遠くなっては世間話になってしまいます。
意図的なコミュニケーションを心がけると情報が集まりやすいので、あらかじめ質問する内容はメモして行動しましょう。
患者が話したくないことは無理に聞かなくてよい
看護過程の情報はプライバシーに関わるので、
話したくない方から無理に情報をいただく必要はありません。
誰にでも言いたくないことはあるんですよね。私にもあります。
そのために、Oデータを収集するので、頑張らなくて大丈夫です。
O(客観的情報)収集のコツ
Sデータ以外はOデータへ記載すれば、ほぼ間違いないです。
ポイントは、
・絶対あるデータを記載
・レントゲンは、撮影した日の医師記録をみる
・看護診断や看護理論のカテゴリーに合わせて、フィジカル(肉体的・身体的・生理的)で観察
絶対あるデータを記載
電子カルテもしくは紙カルテには、必ず決まった項目が記入されています。
年齢・性別・診断名・入院日から何日目か・検査データが例です。
SOAPについては、昨日と今日の違いに着目し、必要なデータを収集しましょう。
レントゲンは、撮影した日の医師記録をみる
答えから確認します。
医師は検査した内容と元に、カルテを記載していますので、レントゲンの結果は、何を示すのか書いてあります。
これを参考にして、レントゲン画像を確認してみましょう。
なんでレントゲンを撮ったのかも、重要な情報なので、忘れずに記載しましょう。
看護診断や看護理論のカテゴリーに合わせて、フィジカル(肉体的・身体的・生理的)で観察
フィジカルアセスメントは、患者さんを「問診・視診・打診・聴診・触診」で、観察します。
聴診器で胸の音をきく、皮膚の色を観察する、浮腫の深さを触って観察する、など思いつく限りの方法を活用しましょう。
情報は多ければ多いほど、客観性が高まるといわれています。
観察しすぎた!位を目指しましょう。
SとOを元に、Aする(アセスメントする)
さあ、アセスメントの準備が整いました。
ポイントは、
・判断しやすい客観的データから行う
・分析はカテゴリーの内容に合わせて考える
・時間軸を固定する
・即介入か様子観察か
判断しやすい客観的データから行う
まずは、検査データが異常値か正常値かをみましょう。
異常は、看護問題とつながっていることが多いので、
かならずチェックしましょう。
分析はカテゴリーの内容に合わせて考える
実は、情報は全て繋がっています。
「どれも重要にみえて、何を書いたらいいのかがわからない」と感じたら、カテゴリーや看護問題を振り返ってみましょう。
例)
身体損傷リスク状態 →体を損傷するリスクが高いと判断する要因の一つとして
皮膚状態を観察します。
皮膚統合性の障害リスク状態→皮膚が傷つくこと自体が問題であり、リスクが高いと考える。
この場合、骨折は皮膚ではないので含まれない。
目的を見失わないように、カテゴリーをみながら書くのもおすすめです。
時間軸を固定する
アセスメントをしていると、全部気が付いたことを書きたくなりますよね。
患者さんは状態は時間の経過とともに変化するので、
比較するのは今とそれより前にすることで、評価もしやすくなりますよ。
即介入か様子観察か
正確な分析より、アセスメントから次回患者にどんな看護をするかを決める機会にしましょう。
今すぐに介入か、経過観察かをまずは決めましょう。
行動(P:プランニング)と決る時に、根拠を記載します。
この時根拠となった部分が、プランそのものとなります。
例)
・ A:「皮膚が乾燥」しているのは、皮膚のバリア機能が低下しているから
P:皮膚を保護するクリームを塗布する
・ A:「落屑が多い」のは、ターンオーバーできない、お風呂に入れないから
P:シャワー浴、部分浴を行う
・ A:「同一体位が継続している」のは、動けないから
P:体位交換を定期的に実施する
「」内は観察したこと
まとめ:最終目標はみんな同じ
本記事では、アセスメントの書き方を例を交えて解説しました。
患者さんは一人として同じ人はいません。また、アセスメントに正解はありません。しかし、過程は違えど、最後の目標は元気になることです。
出来ないと決めず、次はもっといい看護ができると信じて、あきらめず何度も繰り返し行って、自分なりの最善策を取り組んでいきましょうね。
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